2017年12月19日火曜日

Oracle VM Manager での Oracle VM Server アップデート。

Oracle VM Manager(OVMM)では、
Oracle VM Server (OVMS)の Yum リポジトリの設定とアップデートできます。

Oracle VM
Installation and Upgrade Guide for Release 3.4
5.6.1 Upgrading Oracle VM Server Through Oracle VM Manager
https://docs.oracle.com/cd/E90714_01/E64078/html/vmiug-server-yum-upgrading.html

そこで、今回は OVMM から OVMS をアップデートしてみます。

アップデート前の環境。

まず、今回の OVMS です。
[root@ovms344-01 ~]# cat /etc/ovs-release
Oracle VM server release 3.4.4
[root@ovms344-01 ~]# uname -r
4.1.12-94.6.4.el6uek.x86_64

OVMS 3.4.4 は、デフォルトでは Yum リポジトリの設定がありません。
[root@ovms344-01 ~]# ls -la /etc/yum.repos.d/
合計 16
drwxr-xr-x.  2 root root  4096  5月 12 05:09 2015 .
drwxr-xr-x. 95 root root 12288 12月 17 21:23 2017 ..
[root@ovms344-01 ~]# yum repolist
repolist: 0

OVMM でも見ておきます。
わかりやすいところで、今のカーネルは 4.1.12-94.6.4.el6uek.x86_64 です。



Yum リポジトリ設定。

OVMM から Yum リポジトリを設定してみます。
「Reports and Resources」タブの、
「GlobalX86ServerUpdateConfiguration」にある
「Create New Server Updete Repository...」で追加できます。



リポジトリの名前、URL を入力して、
「Enabled」のチェックを On にして有効にします。
今回は、ORACLE の Public Yum Server の URL を指定しています。

Oracle VM Server 3.4 Latest
http://yum.oracle.com/repo/OracleVM/OVM3/34_latest/x86_64



追加されました。



OVMS にも、Yum リポジトリの設定が反映されます。
ovm.repo ファイルが配置されています。
[root@ovms344-01 ~]# ls -la /etc/yum.repos.d/
合計 20
drwxr-xr-x.  2 root root  4096 12月 19 09:15 2017 .
drwxr-xr-x. 95 root root 12288 12月 17 21:23 2017 ..
-rw-------   1 root root   129 12月 19 09:15 2017 ovm.repo
[root@ovms344-01 ~]# cat /etc/yum.repos.d/ovm.repo
[3.4_ovms_repo]
gpgcheck = 0
baseurl = http://yum.oracle.com/repo/OracleVM/OVM3/34_latest/x86_64
name = 3.4_ovms_repo
enabled = 1[root@ovms344-01 ~]#

リポジトリを参照できるようになっています。
[root@ovms344-01 ~]# yum repolist
リポジトリー ID                       リポジトリー名                       状態
3.4_ovms_repo                         3.4_ovms_repo                        1,493
repolist: 1,493

ちなみに、OVMM に登録されている 他の OVMS にも設定が反映され、
リポジトリが参照できるようになっています。
[root@ovms344-02 ~]# yum repolist
リポジトリー ID                       リポジトリー名                       状態
3.4_ovms_repo                         3.4_ovms_repo                        1,493
repolist: 1,493

OVMS のアップデート。

それでは、OVMS をアップデートしてみます。
「Servers and VMs」タブで対象の OVMS を右クリックして「Update」します。



確認メッセージが出るので「OK」。
本来であればメンテナンスモードにしてから実行したほうがよいとは思いますが、
メッセージにもあるようにメンテナンスモードにしていなくても実行できます。



OVMS で稼働している VM がいる場合は、
DRS を有効にしていなくても自動的にどこかへ Live Migration されて
アップデートが実行されます。



アップデート処理の中で、OVMS は自動的に再起動されます。
OVMS にログインして様子を見ていたときに、OS が自動的に再起動された様子です。
[root@ovms344-01 ~]# tail -f /var/log/yum.log
Dec 19 09:23:07 Updated: nss-sysinit-3.28.4-4.0.1.el6_9.x86_64
Dec 19 09:23:08 Updated: nss-3.28.4-4.0.1.el6_9.x86_64
Dec 19 09:23:08 Updated: openssh-5.3p1-123.el6_9.x86_64
Dec 19 09:23:09 Updated: ntpdate-4.2.6p5-12.0.1.el6_9.1.x86_64
Dec 19 09:23:10 Installed: kernel-uek-firmware-4.1.12-112.14.1.el6uek.noarch
Dec 19 09:23:10 Updated: poppler-0.12.4-12.el6_9.x86_64
Dec 19 09:23:26 Updated: linux-firmware-20171128-56.git17e62881.0.2.el6.noarch
Dec 19 09:23:45 Installed: kernel-uek-4.1.12-112.14.1.el6uek.x86_64
Dec 19 09:23:45 Updated: poppler-utils-0.12.4-12.el6_9.x86_64
Dec 19 09:23:45 Updated: ntp-4.2.6p5-12.0.1.el6_9.1.x86_64
Dec 19 09:23:46 Updated: openssh-clients-5.3p1-123.el6_9.x86_64
Dec 19 09:23:46 Updated: openssh-server-5.3p1-123.el6_9.x86_64
Dec 19 09:23:46 Updated: nss-tools-3.28.4-4.0.1.el6_9.x86_64
Dec 19 09:23:49 Updated: xen-tools-4.4.4-155.0.7.el6.x86_64
Dec 19 09:23:51 Updated: xen-4.4.4-155.0.7.el6.x86_64
Dec 19 09:23:52 Updated: dnsmasq-2.48-18.el6_9.x86_64
Dec 19 09:23:52 Updated: vmpinfo3-sosreport-1.0.0-17.el6.2.2.noarch

Broadcast message from root@ovms344-01
        (unknown) at 9:26 ...

The system is going down for reboot NOW!
reboot requested by OVM

OVMS アップデートの確認。

アップデート完了後に OVMS のカーネルバージョンを見ると、
ちゃんとバージョンアップされています。



アップデートした ovms344-01 だけ、よく見ると
「Update Required」が No になりました。
※デフォルトでは一番右にありますが、わかりやすく列の位置を移動しています。



OVMS に直接ログインして確認してみました。
カーネルのバージョンを見てみると期待どおりアップデートされています。
[root@ovms344-01 ~]# uname -r
4.1.12-112.14.1.el6uek.x86_64

Tag でしぼったり、Shift キーを押しながら選択したりすることで、
好きな単位でまとめてアップデートすることもできるはずです。

以上、OVMM から OVMS のパッケージをアップデートしてみる話でした。

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