2012年12月10日月曜日

Xenは自宅ハイパーバイザにおすすめ

コンピュータを仮想化するソフトウェアには、
大きく分けて「ホスト型」、「ハイパーバイザ型」 の2種類があります。
 
Oracle VM Server の仮想化エンジンであるXenは、
ハイパーバイザ型と呼ばれる種類のソフトウェアです。

今日は、Xen の活躍できるケースの紹介です。


よくあるハイパーバイザの話について
 
ハイパーバイザ型と呼ばれるものでは
  • Xen (有名なのは、OracleVM / Citrix Xen Server)
  • Microsoft Hyper-V (Windowsに含まれるハイパーバイザ)
  • KVM (Liuxカーネルに含まれる。Redhat の RHEVの基盤となる)
  • VMware ESXi (vSphereの基盤として使われるハイパーバイザ)
といったものが有名だと思います。
それぞれアーキテクチャに特徴がありますが、
どれも、「サーバを仮想化する」「仮想マシンを稼働させる」
ことをすることに変わりはありません。
処理性能も、実際はそんなに変わらないようです。
(使い方によると思いますが)

企業やデータセンタで使用される場合は、
性能が決め手、というよりも
技術者の好みやコスト、ベンダの営業力などによって
その時に最適なものが選ばれていると思います。
 
 
ハイパーバイザのかなでも、Xenは「準仮想化」という方式をとることで知られています。 
完全に「仮想的なハードウェア」を作り出そうとする完全仮想化に対して、
準仮想化は、仮想化にするためにゲストOS自体をカスタマイズしています。
 
この完全仮想化/準仮想化の2択は
「どちらが高性能か」といった話題になりやすいですが、
最近はハードウェア(PCやサーバ)の性能も向上していて
そんなに変わることはないと言われます。
実際ちょっと試してみる分にはどの製品も、どっちもどっちな感じです。
 
よほど大規模/高負荷な環境でないかぎり、
ハイパーバイザによってシステム性能が変わることはありません。
 
 
自宅ハイパーバイザ

ただし、自宅ユースとなると Xenに利があると思います。
 
ハイパーバイザ自体、インストールの前提となる
ハードウェア要件が高いものがほとんどで、
  • 仮想化支援機構(Intel-VTなど)がないCPUだとNG
  • 64bitのCPUじゃないとNG
    OracleVMも、最新の Oracle VM 3 では、64bit 版のみとなってしまいましたが・・・
  • 特定ベンダのNICじゃないと動かすのが大変
とインストール自体が難しい(HW要件的に)ものが多いです。
 
 
そんな中、ちょっと自宅のあまったPCで仮想化でもしてみようか
というニーズに一番マッチしているのはXenではないかと思います。
 
ちょっと昔のマシンでVMを動かすとなると
ゲストOS側がハードに合わせているのが「準仮想化」なので
Xenは、多少アレなPCにインストールしても
他のハイパーバイザよりもちょっと軽快です。
 
そういったわけで、余剰PCでの
ハイパーバイザの勉強などにもお勧めです。

以上、毒にも薬にもならない話でしたが、
ロースペック環境でハイパーバイザを試すならXenがおすすめ
という話でした。

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