2012年12月7日金曜日

サーバプールの話。

今日は、OVSのサーバプールの話です。
 
OracleVM Manager環境には、
「サーバプール」という考え方があります。
今日はOVSをプールにすることについての話です。
 
まず、
 
「プール」という用語は、
何かをまとめておくときに使われます。
 
たとえば、
  • 泳ぐために水をためておく プール
  • データディクショナリや 解析済みのSQLをためておく 共有プール
  • AP-DBの接続をまとめておく コネクションプール
など。
 
IT用語としても、資源をためておくものとしてプールという用語は頻繁に使用されます。
ちなみに、Oracle RACにも11gR2からサーバプールという概念が登場してます。

OracleVMの世界では、
Oracle VM Server(OVS) をまとめてサーバプール とします。
 


なぜOVSのサーバプールをつくるのか

 
サーバプールを作っておくと、
サーバ運用を簡略化できるためです。
 
たとえば、OVSが20台、VMが200台くらい稼働するシステムがあったとします。
VM200台を、起動する度に 20台のOVSのどこで起動するかを考えるのは大変です。
 
 
まず、プールがない状態のことを考えてみます。
この場合、VMを起動しようとするたびに
サーバ運用している人がOVSを選んで起動する必要があります。
 


そういったときに
OVSを その上で稼働するVMの用途ごとに役割分けしておき、
あらかじめプールにしておくと、
 
サーバ運用している人が
「どこのプールでVMを起動するか」だけを指定して
実際はそのVMがどのOVSで起動するか気にしないでよい

といったシステム構成をすることができるようになります。
 
 
たとえば、
Webサーバ用VMのOVSをまとめたサーバプールと
DBサーバ用VMのOVSをまとめたサーバプールを作成しておきます。
 
そうすると、
「Webサーバ用VMをもう1台起動したい」ときには
Webサーバプール を指定するだけで、
あとはOracleVMが自動的にプール内の余裕があるOVSを選んで
VMを 起動する、というシステムの作り方ができるようになります。
 
 
 

Oracle VM でプールを作るとき

 
Oracle VMでサーバプールを構成するときは、
OVSの管理サーバとなる、Oracle VM Manager(OVM)が必要になります。
 
OVMでOVSを管理する環境を構築するときは、
  1. OVMの構築(インストール)
  2. OVMで、サーバプール を作成
  3. サーバプールに対して、OVSや共有ストレージを登録する
という手順を踏みます。
 
OVMに、管理対象としてOVSを登録するときは
事前にサーバプールを作成する必要があります。
 
つまり、OracleVMとしては、基本的には「プール」ふまえて
システム構成すべき、という考えのようです。
 
 
以上。OVSのサーバプールの話でした。
 



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