2013年1月26日土曜日

ファイルシステムの話 (その1)

今回は、ファイルシステムについての話です。

OVSではクラスタファイルシステム(OCFS2)を利用することが多いと思いますが、
OCFS2の前にローカルファイルシステムについて考えてみます。

OSでディスクにファイルを保存するためには、
ファイルシステムという仕組みを使用します。

ファイルシステムを作成するためには、一般的に下記の手順を踏みます。
※LVMの話は、ひとまずおいておきます。
  1. まず、OSにディスクを認識させる。
  2. 認識させたディスクに、パーティションを作成する。
  3. パーティションにファイルシステムを作成する。
    (ディスク上に、ファイルを管理する仕組みを作る。)
  4. ファイルシステムをディレクトリ(マウントポイント)にマウントする。



作成したファイルシステムは、マウントして使用しますが
通常のローカルファイルシステム(クラスタ対応していないファイルシステム)を使用している場合、
OSは自分だけがファイル管理をする前提で動作します。
ファイルを管理する仕組みも、そのOS自身のメモリ上で処理されます。



そのため、
複数のサーバが同一のファイルシステム(ディスク領域)をマウントして
それぞれでデータ書き込みをしたりすると、不整合が発生してしまいます。

たとえば下図のような状態だと、
OS1とOS2がそれぞれ別にファイル管理をしてしまうため
OS1の更新がOS2で認識できなかったり、
OS2の更新がOS2で認識できなかったりします。


複数のOSから同じディスク領域をマウントして
ファイル操作(書き込みなど)をしたい場合は、
不整合を発生させないために、クラスタ環境対応しているファイルシステム
(たとえばOCFS2やNFSなど)を使用する必要があります。

以上、OCFS2への導入として、ローカルファイルシステムの話でした。

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