Oracle VM Server (OVMS) インストールメディア配布準備をします。
前回はこちら。
作業はすべて、Kickstart サーバで実施します。(下記の投稿参照)
1. インストール用 DVD のマウント
まず、OVMS のインストールメディア(DVD/ISOファイル)を
サーバに読み込ませ、マウントします。
[root@ks1 ~]# mount /dev/cdrom /media/
mount: ブロックデバイス /dev/sr0 は書き込み禁止です、読込み専用でマウントします
[root@ks1 ~]# ls /media/
EULA RELEASE-NOTES-en.html Server eula.en_US isolinux
GPL RPM-GPG-KEY TRANS.TBL eula.py supportinfo
Oracle RPM-GPG-KEY-oracle VT images
2.インストールメディアのコピー
マウントした DVD に含まれるOVMS インストールファイルすべてを
Web サーバの公開ディレクトリ配下にコピーしておきます。
[root@ks1 ~]# mkdir /var/www/html/ovs222
[root@ks1 ~]# cp -pr /media/* /var/www/html/ovs222/
[root@ks1 ~]# ls /var/www/html/ovs222/
EULA RELEASE-NOTES-en.html Server eula.en_US isolinux
GPL RPM-GPG-KEY TRANS.TBL eula.py supportinfo
Oracle RPM-GPG-KEY-oracle VT images
PXE ブート用のカーネルと initrd ファイルを、
TFTP サーバの公開ディレクトリ配下にコピーできるようにします。
[root@ks1 ~]# cp -p /media/images/pxeboot/vmlinuz /var/lib/tftpboot/ovs222/
[root@ks1 ~]# cp -p /media/images/pxeboot/initrd.img /var/lib/tftpboot/ovs222/
[root@ks1 ~]# ls -l /var/lib/tftpboot/ovs222/
合計 9604
-rw-r--r--. 1 root root 8032806 6月 8 04:27 2011 initrd.img
-rw-r--r--. 1 root root 1797620 6月 8 04:27 2011 vmlinuz
3. インストール用 DVD のアンマウント
OVMS のインストールメディアを、サーバからアンマウントしておきます。
[root@ks1 ~]# umount /media
[root@ks1 ~]#
4. Kickstart用の設定ファイルの作成
Web サーバの公開ディレクトリ配下に、Kickstart の設定ファイルを作成します。
ファイル名は、Kickstart 用だとわかりやすくするために 「ovs222_ks.cfg」(~_ ks.cfg) としました。
設定ファイルでは、インストールメディアを配置した URL だけをを指定しています。
[root@ks1 ~]# mkdir /var/www/html/ks
[root@ks1 ~]# vi /var/www/html/ks/ovs222_ks.cfg
(ファイルに記載する内容は、下記の1行だけ。)
url --url=http://192.168.10.110/ovs222/
5. Apache HTTP Server (httpd) の設定と起動
Kickstart 設定ファイルと、インストール用ファイルを配布するための
Web サーバとして、Apache HTTP Server (httpd)を使用します。
公開ディレクトリ(DocumentRoot)は変更せず、
/var/www/html ディレクトリのままにしておきます。
httpd 起動時に ServerName を設定していないと下記のようなメッセージが出るので
設定ファイル(/etc/httpd/conf/httpd.conf)を変更しておきます。
※これは設定変更しなくても動作します。
httpd: apr_sockaddr_info_get() failed for ks1
httpd: Could not reliably determine the server's fully qualified domain name, using 127.0.0.1 for ServerName
[root@ks1 ~]# vi /etc/httpd/conf/httpd.conf
#ServerName www.example.com:80
↓(編集)
ServerName ks1
Web サーバの自動起動設定を ON にして置きます。
[root@ks1 ~]# chkconfig --list httpd
httpd 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:off 6:off
[root@ks1 ~]# chkconfig httpd on ★自動起動ON
[root@ks1 ~]# chkconfig --list httpd
httpd 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off
Web サーバを起動します。
[root@ks1 ~]# service httpd start
httpd を起動中: [ OK ]
6. 構築した Kickstart サーバの動作確認
OVMS の起動用ファイルが、構築した TFTP サーバからダウンロードできることを確認します。
[root@ks1 ~]# tftp -4 192.168.10.110 -c get /ovs222/vmlinuz
[root@ks1 ~]# tftp -4 192.168.10.110 -c get /ovs222/initrd.img
[root@ks1 ~]# ls -l vmlinuz initrd.img ★tftp で get できた。
-rw-r--r--. 1 root root 8032806 1月 6 22:51 2013 initrd.img
-rw-r--r--. 1 root root 1797620 1月 6 22:51 2013 vmlinuz
[root@ks1 ~]# rm -f vmlinuz initrd.img
構築した Web サーバの、
インストールメディアを配置した URL にアクセスできることを確認しておきます。
[root@ks1 ~]# curl http://192.168.10.110/ovs222/ | grep title
% Total % Received % Xferd Average Speed Time Time Time Current
Dload Upload Total Spent Left Speed
102 3493 102 3493 0 0 292k 0 --:--:-- --:--:-- --:--:-- 0
<title>Index of /ovs222</title> ★とりあえず Index ページは見えた。
構築した Web サーバから、
Kickstartファイルをダウンロードできることを確認しておきます。
[root@ks1 ~]# curl http://192.168.10.110/ks/ovs222_ks.cfg
url --url=http://192.168.10.110/ovs222/
これで、OVMS インストール対象サーバ(VM)の電源を入れたあとに表示される
メニュー(下記の1行目)を選択すると、インストールが開始できます。
ただし、Kickstart ファイルにはインストールメディアの配置 URL を記載しているだけなので、
この先のインストール作業自体はすべて手動になります。
現時点では、PXE ブートでリモートファイルから OVMS インストールできる以外は、
通常の DVD/CD でのインストールと同じです。
以上、Kickstart インストールのための OVMS インストールメディア配布準備でした。
つづく。
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